広域伊勢志摩圏内に3館ある水族館のうちの一つ、三重県志摩市阿児町の「志摩マリンランド」が3月31日に最後の営業を終えて、多くの来館者に惜しまれながら51年の歴史に幕を閉じました

伊勢志摩経済新聞より

1970（昭和45）年3月18日開業の「志摩マリンランド」
コロナ禍で自粛休業中だった昨年の3月18日、来館者が誰もいない中、スタッフだけで静かに50周年を祝うくす玉を割りました。 　
マンボウやペンギン、海女による餌やり実演などを行う回遊水槽が人気の水族館で、上皇、上皇后両陛下も3回来館されました

51年間で、約1270万人が来館しました。
最後の「特別展 ザ・ファイナル」展示室の壁一面は、来館者からのお礼の言葉がつづられたメッセージカードで埋め尽くされていました
回遊水槽では16時30分、海女・小久保みつさんによる最後の餌やり実演が終わると、山本有佳里さん、山本智美（さとみ）さんの2人が加わり、3人の海女がサプライズで登場。手にはパネルを持ち、「I（アイ）」「ハートマーク（ラブ）」「マリンランド」「ありがとう」「忘れないでね」「さようなら」と書かれたパネルが魚達が泳ぐ水槽の中で大きく揺れていました。

17時45分、同館の従業員がエントランス正面のペンギン水槽を背に整列すると、来館者一人ひとりに「ありがとうございます」と声をかけながら送り出しました。

18時頃、館長が「水族館の老舗（しにせ）としての役割を全うできた事を誇りに思う。スタッフ一同感謝を込めてお礼申し上げます。51年間、有難うございました」と最後の挨拶を行い、従業員一同が深々と頭を下げました。