国内のテーマパークや水族館の値上げが相次いでいます

東京ディズニーリゾート（ＴＤＲ、千葉県浦安市）や、ユニバーサル・スタジオ・ジャパン（ＵＳＪ、大阪市此花区）などの大規模施設では、混雑緩和を目的に繁忙期の入園料を値上げする動きが広がっています

一方で、規模の小さなテーマパークや水族館は、２倍近くに高騰した電気代の負担が重くのしかかっているそうで、入園料を引き上げざるを得ない事態となっています


ＴＤＲ（東京ディズニーリゾート）は、令和3年3月からチケットの変動価格制を導入繁忙期と閑散期で価格を変動させて、大人料金は7900円から最高9400円まで設定しました。

今後も状況を見て、価格幅の拡大を検討されるようです。
ＴＤＲ（東京ディズニーリゾート）は、新型コロナウイルス禍前は年間3000万人が来園していましたが、過剰な混雑によるアトラクションの待ち時間の長さが課題でした

令和3年度の来園者数は、元年度と比べて半分以下の1205万人でしたが、1人当たりの売上高は3割近く上昇しているそうです

運営会社オリエンタルランドの担当者は、
「時間に余裕が生まれた事で、入園者の楽しみ方の幅が広がった」と話されてみえます。

ＵＳＪも平成31年1月から1日入場券「1デイ・スタジオ・パス」で、変動価格制を導入しました。現在、大人料金（12歳以上）は8400〜9400円に設定されていて、イベント期間中や週末は高くなっています

ＵＳＪは、10月から新たに最高価格として9800円を追加するそうです。子供料金（4〜11歳）の最高価格も200円高い6500円となります。
ハロウィーンイベント中の10月下旬は、1年で最も来場者が増える事より、広報担当者は
「混雑を平準化する為に、新たな最高価格を設定した」
としています。

一方で、電気代などの高騰でチケット代をを値上げせざるを得ない施設も少なくないようです

今年6月、新潟県阿賀野市にあるテーマパーク「サントピアワールド」のツイッターへの投稿が話題となりました。

「やばい大ピンチです」

との言葉とともに公開されたのは「電気料金の再契約について」と題した社内文書です。年間の電気料金が、従来の倍近い約3580万円になる事が記されていました。

園長は「節電対策でどうにかなるレベルではない」と話されてみえます。同園の客足は、6月時点でコロナ禍前の8〜9割まで回復したものの、「さすがに耐えられなかった」として、7月から乗り物の乗り放題チケットを一律400円値上げしました

静岡県裾野市の「富士サファリパーク」は、6月から一部施設の入館料などを最大500円値上げしました。

三重県鳥羽市の「鳥羽水族館」も6月から大人の入館料を300円値上げしました。電気代高騰による負担増は1000万円以上に上るようですが、「鳥羽水族館」の広報担当者は「動物達の健康維持の為には削る事が出来ないコスト」と、苦しい胸の内を明かしてみえます




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