南海トラフ地震
2020年04月28日
南海トラフ地震/事前避難地域・6割が未指定
南海トラフ地震で短時間に大きな津波被害が予想される太平洋沿岸の139市町村のうち、6割の自治体が、津波の発生前に住民を避難させる「事前避難対象地域」を指定できていないそうです
国は2019年度末までに、対象地域を指定するよう求めていました。
南海トラフでの巨大地震発生確率は今後30年以内に70〜80%で、想定される死者・行方不明者数は最大で約23万1千人とされています
想定震源域の半分でマグニチュード8クラスの地震が起きた際、残り半分の震源域でも大地震が発生する恐れがあるようです。国は二つ目の地震への警戒を呼びかける「臨時情報」を出し、すぐに高台や避難施設に逃げられない住民に1週間程度の事前避難を促す計画です
「津波避難対策特別強化地域」になっている千葉から鹿児島までの14都県139市町村の取材での回答報道を見ました。
太平洋側にある14都県では、地震発生から30分以内に30センチ以上の津波が到達するなど、短時間での被害が予想されています。
その結果、2019年度末までに事前避難対象地域が未指定なのは81市町村(58・3%)
▽指定を終えたのが31市町村(22・3%)
▽浸水地域に人が住んでいないなどの理由で指定する必要性がなかったのが27市町村(19・4%)
でした。実質的には指定済みだが、新型コロナウイルスの感染拡大で防災会議を開けず、未指定となっている所もありました。
指定が進まない理由は、長期間の避難ができる避難所の不足や、住民との協議に時間がかかっている事などが挙がりました
西三河(豊田市,岡崎市,安城市,刈谷市,知立市,豊明市,碧南市,西尾市,碧南市,高浜市,一色町,吉良町,幡豆町,幸田町)
東三河(豊橋市,豊川市,蒲郡市,新城市,田原市,設楽町,東栄町,豊根村,小坂井町)
西尾張(一宮市、稲沢市、清須市、津島市、愛西市、弥富市、あま市、春日町、大治町、蟹江町、飛島村)
東尾張(瀬戸市、春日井市、犬山市、江南市、小牧市、尾張旭市、岩倉市、豊明市、日進市、北名古屋市、東郷町、長久手町、豊山町、大口町、扶桑町)
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2016年07月04日
南海トラフ地震/予兆!三重沖地震
熊本地震は今も大きな被害の爪痕を残しています
この半月前の4月1日に三重県南東沖で発生したマグニチュード(M)6・5の地震は、被害は有りませんでしたが、津波を伴う巨大地震につながる可能性があったとの見解が地震研究者の間で広がっているそうです
三重県沖の地震について、政府の地震調査委員会は先月「プレート境界地震」と結論づけていますが、プレート境界地震とはどのようなものなのでしょうか?
「地球の表面は『プレート』と呼ばれる十数枚の岩盤に覆われている。それらは互いにゆっくり動いており、プレート同士が接触している場所(プレート境界)はひずみ(エネルギー)がたまる。ひずみが一定規模になるとプレートの接触面が崩壊し、津波地震が発生する。今回の三重沖地震の場合、太平洋沖に広がるフィリピン海プレートと日本列島側にあるユーラシアプレートの接触面が一部分崩壊し発生した」
そうです。
南海トラフ地震に発展する可能性はあったのでしょうか?
「可能性はあった。接触面の崩壊が南海トラフに達していたら大きな被害が出たかもしれない。今回は崩壊が局所的だった」
三重沖地震の特徴は?
「あのエリアでのプレート境界地震は昭和21年の南海地震(死者1330人)以来。フィリピン海、ユーラシア両プレートは密着している為に、巨大地震以外は地震が起きないと考えられてきました。一方、非常に微弱な『スロースリップ地震』が起きており、その観測は巨大地震予測につながるとして注目されている」
昭和19年東南海、同21年南海地震に「前震」はあったか。今回は前触れと考えられないのでしょうか?
「確認されていない。戦中戦後の混乱期だった貯めに調査は困難だ。今回は次の南海トラフ巨大地震の前触れとも考えられ、研究者の注目度は高い」
次の巨大地震への関心が高まっています。
「いつ起きるかという予知は現在の科学では不可能だが、仮説はある。昭和東南海、南海地震がそれ以前の地震の規模に比べ小さかった為、従来の90〜150年の発生間隔より短くなるというものだ。いつ地震が起きても対処できるようにしなければならない。「まず気をつけねばならないのは、東日本大震災より地震の揺れによる被害が大きいと考えられる事だ。東日本を起こした日本海溝の震源域は陸から遠いが、南海トラフは近く、地震の揺れがより強く陸上に届く。津波の到達時間も短い。家具固定で自宅内の避難路を確保し、津波から逃れられる安全な場所を事前に把握しておくなど身近なことから取りかかるべきだろう」
との事です。南海トラフ地震、怖いですね
いつ起きてもおかしくないようですが、いざ起きた時は、運です。出来る事は、事前に準備・訓練しておきましょう。
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2016年05月25日
南海トラフ地震/震源域でひずみ蓄積
「南海トラフ巨大地震」の震源想定域で「ひずみ」という地震を引き起こす力が、広い範囲で蓄積されている事が海上保安庁の調査で初めてわかったそうです
海上保安庁は2006年以降、静岡沖から宮崎沖の南海トラフ巨大地震の震源想定域内の15地点で、海底の地盤の変動について観測して、その結果を発表しました。
その結果によりますと、震源想定域の広い範囲で「ひずみ」という地震を引き起こす力が、広い範囲で蓄積されている事が初めて分かったとの事。
また東海地震の震源域の南西側や、1940年代に発生した南海地震の震源域の沖合でも「ひずみ」が蓄積されていたそうです
最悪で33万人の死者が出る南海トラフ巨大地震のような海溝型地震の場合、「ひずみ」が多く蓄積されている程、大きな地震や津波を引き起こすとされています
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2016年04月25日
熊本地震/南海トラフ地震の引き金
西日本の南海トラフで起きる地震の前兆ではないかと心配する声もあがっています。
専門家は「無関係」と否定しているそうですが・・・
熊本地震は九州以南の特異な地殻変動と関連しており、沖縄地方の地震活動に影響を与える可能性も懸念されています。
南海トラフではフィリピン海プレート(岩板)が陸のプレートの下に沈み込んでいます。この影響で西日本の陸地は北西方向に押されてひずみが蓄積しており、マグニチュード(M)8級の南海トラフ地震が近づくと、活断層が動いて内陸の直下型地震が増える事が知られています。
昭和19年の東南海地震では、発生前の数十年間に鳥取地震(M7・2)などの直下型が多発。平成7年の阪神大震災(M7・3)も次の南海トラフ地震の準備過程の一つとみられています。
では今回も「前兆」なのでしょうか?
名古屋大の山岡耕春教授(地震学)は「内陸で地震が活発化するのは中国、四国地方までで、九州は関係ない。熊本地震が南海トラフ地震の引き金になることもない」と否定されています。
九州南西沖から沖縄地方の海域には「沖縄トラフ」と呼ばれる海底盆地が伸びています。ここは南海トラフと違って海溝ではなく、海底を南北に引っ張り拡大する様な力が働く。この影響は九州中部にも及んでいるとされ、熊本県などに「別府・島原地溝帯」という溝状の地形を形成。周辺に多くの活断層が出来ました。
熊本地震はこうした大規模な地殻変動を背景に起きたもので、気象庁も「南海トラフ地震とは仕組みが異なり、影響を与えることはない」とみています。
地震活動は今後、さらに東西へ拡大するのでしょうか
地溝帯の東側には、16世紀に広範囲で連動した中央構造線断層帯という長大な活断層が隣接していますが、東大地震研究所の古村孝志教授(地震学)は「発生間隔は2千〜3千年で、次の地震のエネルギーはまだ十分にたまっておらず、影響する可能性は低い」と話されています。
一方、西側の沖縄トラフはどうか
琉球大の中村衛教授(地震学)は「熊本から遠い上、多数の細かい断層の集まりの為に北部を除いて影響しない」とみられています。
古村教授は「沖縄トラフ北東端に近い鹿児島県の甑(こしき)島周辺では、昨年11月から今年にかけて最大M7級の地震が続いていました。これらが逆に熊本地震に影響を与えた可能性もある。沖縄トラフの今後の地震活動は分からないが、津波を伴うM7級が発生する恐れがあり、警戒を怠ってはならない」と指摘されています。
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