独身男性の約7割に「交際相手がいない」という調査結果が9月15日、国立社会保障・人口問題研究所によって発表されて、ネット上で話題になっています

「結婚と出産に関する全国調査」は5年ごとに実施されます。この内「独身者調査の結果概要」は2015年6月、18〜34歳未満の独身男女約5千人を対象として行われました。

「生活もままならないから、結婚はおろかデートなんて考えられない」

「交際している異性はいない」と回答した男性は69.8％（前回調査61.4％）、女性は59.1％（同49.5％）でした。

29年前の1987年に行われた第9回調査では男性は48.6％、女性は39.5％だった事を踏まえると、ここ30年で若い人の「恋愛離れ」が大きく進んでいるのが窺えます。

昨今、少子高齢化が大きな社会問題になっている事を考えると、何とも心もとないです

ネットでも「日本の将来が心配になる数字」といった声が相次いでいます。若者が恋愛しない要因は、長時間労働と、いつまで経っても上がらない残念な賃金にある、とする見方も出ています。


ネット上では、、、

「だって残業残業残業残業残業残業残業、でいつ付き合う相手見つけるの？てなってるじゃん、理由わかってるじゃん」
「自分の生活もままならないのだから、結婚はおろかデートなんて考えられない」
「日本人は仕事がなくて交際できないか、仕事があるから交際できないかのどっちかだ」

との書き込みが・・・。


また、男性の結婚願望の強さは、就業状況と関係が深い。女性は派遣やパート、無職であっても結婚願望は60％台で推移していますが、男性は正規社員や自営・家族従業等の結婚願望が約60％であるのに対し、パートや無職では約40％にまで落ちます。

総務省の「労働力調査」によると、2015年の25〜34歳の男性の非正規率は16.6％。2割弱なので、それほど多くなさそうに見えますが、15年前と比較すると3倍以上になっています
雇用が不安定だと将来に希望が持てない。何より、自分に自信が持てないので女性にアプローチできない、という人も多いでしょう。

一方で、お金や雇用が恋愛を妨げるとは考えにくい、と見る向きもあります。

お金の問題ではなく男女を取り巻く文化の変化が大きい、という声もあります。「恋愛至上主義」と「外見至上主義」が進んだ結果、イケメンの恋愛強者しか恋愛や結婚が許されなくなり、「恋愛底辺者」は交際相手を探すノウハウをいつまで経っても身につけられなくなった、というのです

何とも世知辛い話ですが、そうした恋愛市場からこぼれ落ちてしまった人を救う為に「お見合いシステム」の復活を提唱する人もいます。ただ、地域や親族のコミュニティの繋がりが希薄化している現代で、昔のような結婚の「仲人おばさん」が活躍できるかは疑問です

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